奥 の 細道
- michael844castro15
- Sep 16, 2022
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松尾芭蕉『奥の細道』の感想や俳句、内容・ルートを簡単に解説!俳諧を芸術にした紀行作品 新幹線や飛行機、車やバスなど、現代では移動手段はたくさんありますが、旅行に行くときには、こうした移動手段を使って行くという人も多いのではないでしょうか。 江戸時代には、車も飛行機も新幹線もありませんでした。 庶民の旅行は主に徒歩で、その上関所(税の徴収や検問のための施設)を越えなければならなかったので、気軽に旅行に出かけられる人は多くありませんでした。 そんな時代に東北と北陸を徒歩で旅し、それを旅行記としてまとめた人物がいました。 それが俳聖・松尾芭蕉(まつおばしょう)、そして東北と北陸の旅の記録をまとめた書が『奥の細道』です。 『奥の細道』では、江戸の深川(ふかがわ)を出発し、日光、松島、平泉(ひらいずみ)まで行き、山形を通って新潟から金沢に入るルートを通ります。 その後、敦賀(つるが・現在の福井県)に行って大垣に到着。 そして、伊勢に向けて出発するまでが『奥の細道』に書かれている内容です。 日程は150日間で総移動距離は2,400km、ときには1日に50kmも移動する日もありました。 『奥の細道』は「月日は百代(はくたい)の過客(かかく)にして、行きかふ年も又旅人也(月日は永遠の旅を続ける旅人で、去る年も来る年も同じように旅人だ)」という序文で始まります。 そして松尾芭蕉が訪れた場所の様子を文章でまとめ、俳句を一句詠むという形です。 たとえば、岩手県の平泉に立ち寄った際には「三代の栄耀(えいよう)一睡のうちにして、大門の跡は一里こなたにあり。 藤原秀衡(ふじわらひでひら)が跡は田野になりて、金鶏山(きんけいざん)のみ形を残す」(三代にわたって栄えた藤原氏の栄光もまるで少しの夢のように消え、大門の跡が一里ほどこちらにある。 藤原秀衡の屋敷の跡は田んぼになっていて、金鶏山だけが昔の形を残している)と、その土地の様子を表してから「夏草や兵(つわもの)どもが夢のあと」(今この地には夏草だけが生い茂っている。 武士たちが戦った昔が夢のように消え去ってしまった)という俳句を詠んでいます。 このほかにも『奥の細道』には「閑(しずか)さや岩にしみ入る蝉の声」など、一度は聞いたことがある有名な俳句が書かれています。 『奥の細道』は日本だけでなく海外でも高く評価されており、松尾芭蕉が立ち寄った場所の多くは、その地域の観光名所となっています。 宮城県遠田郡(とおだぐん)の小牛田駅(こごたえき)から山形県新庄市の新庄駅までを結ぶJR陸羽東線(りくうとうせん)は「奥の細道湯けむりライン」という愛称で呼ばれ、『奥の細道』のルートは旅番組などでもたびたび取り上げられています。 このように、『奥の細道』の足跡が未だに人々に愛されている理由は、松尾芭蕉が『奥の細道』で詠んだ俳句から、その土地の美しさが伝わるためです。 奥 の 細道 国の天然記念物であり、鳥海国定公園の指定地。 )で詠んだ「象潟や雨に西施(せいし)がねぶの花」(象潟の海辺に、雨でしおれたねむの花が咲いている。 まるで、中国四大美女の一人である西施(せいし)がうつむいているようだ)は、ねむの花が憂いを帯びた美女のように咲いている風景が頭の中に浮かびます。 このように言葉に出して表現をするということは、相手に物事を伝えるうえでとても大切なことです。 人は相手の気持ちや考えを読み取ることができません。 しかしそれを伝える手段として言葉があります。 ただ、その言葉もそれを正確に伝える力がなければ、相手に伝わりません。 下手をすると誤解を生んで、伝わるどころか話さえ聞いてくれなくなることもあります。 松尾芭蕉の俳句が土地の美しさを正確に伝えてくれるのは、ひとえに松尾芭蕉の持つ「相手に物事を正確に伝える表現の力」のおかげでしょう。 松尾芭蕉のように自分の思ったことを正確に相手に伝えるためには「伝える力」を磨くことが大切なのではないでしょうか。
旅と句:おくのほそ道(50句)
江戸時代の俳人・ 与謝蕪村 ( よさぶそん ) (1716~83年)が松尾芭蕉(1644~94年)の俳諧紀行「おくのほそ道」を書き写して挿絵を添えた「奥の細道図巻」が見つかり、京都国立博物館(京都市東山区)が13日、発表した。 既に発見されたおくのほそ道を題材にした蕪村の作品4点のうち3点が重要文化財に指定されている。 今回の図巻は最も早い時期に制作されており、専門家は「一連の傑作につながる作品で、重文級の発見」としている。 奥 の 細道 右端は「月日は百代の……」で始まる冒頭部分(13日午前、京都市東山区の京都国立博物館で)=河村道浩撮影 図巻は長さ約18メートル、幅約30センチで、制作年は1777年。 おくのほそ道の全文
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